冬のウエットスーツ

南西風が強く吹く日曜日。
徐々に上がっている風波。
波のサイズはムネたまにカタ。
ワイドで厚めなブレイク多め。
水温は15度。
冬の終わりが見えてきた日曜日。
気温が10度以下になり冷たいオフショアが強めに吹く日を楽しみにしている僕の冬用ウエットスーツをご紹介します。

左から発熱素材を使った4/3mmSOLBOIL、冬の始まりから年明けのまだ海水も暖かい時期に使うセミドライスーツになります。

真ん中が冬場に最も頼りになる5/3mmセミドライスーツ、こちらはネックから肩パーツまでの上半身のほとんどをスキン生地にしているので、背中に吹き付ける強い北風の日でも全く寒さを感じる事なくサーフィンを楽しめ、ヘッドキャップを使うと体温が下がっていないのがハッキリとわかります。
いつもお勧めしているブーツを履いて足元から冷やさないのは必ず大切です。
水温の低くなる時期に生地厚が5mmあると、海水の冷たさが体の表面まで伝わらないので、寒さを感じない為にはとても重要な厚みです。

右のスーツは丁度今の時期から7月前半まで使うブラックレーベル4/3mm。
ブラックレーベルのウエットスーツを持っている方は、1月から3月中旬までの短い期間だけスキンタイプのセミドライを使うようになっています。

この5/3mmオールスキンタイプのセミドライスーツは使い始めて３シーズン目の終わりになり、現在のところ浸水は全く無い状態なので、次の冬も問題なく使えそうです。
最近のスキン素材の品質は良くなり、3年使っても表面の劣化は少なく肩周りも艶々しています。
水温は低い状態が続き、気温だけはどんどん高くなるこれからに活躍してくれるブラックレーベルのオールジャージ4/3mm。
この素材を使っているウエットスーツメーカーは３社だけあり、通常は片面だけのチタンコーティング層ですが、ウエストスーツは別注で両面にチタンコーティングを施した生地を使っているので高い保温力がある為、水温の低い3月から使い始める事ができます。
軽量で暖かく、運動性の高い春のウエットスーツ、とても評判良くお勧めです。

来週末から2024年春物ウエットスーツのオーダーフェアーを開催予定です。

ご紹介しているブラックレーベルシリーズは生地厚が4mm、3mm、2.5mm、2mmのラインナップになりますので、薄手のフルスーツやシーガルでもご注文いただけます。
今の時期から使い始めるなら冬の防水加工されたタイプになりますので、こちらも継続で特別価格にてフルオーダーしていただけます。
ブラックレーベル4/3フルスーツ

気温と水温低い冬場のサーフィンを快適に行うには、身につける道具の準備はとても大切です。
暖かいウエットスーツと足元を冷やさないブーツの準備を怠っては運動能力は下がってしまいます。

これはハーレーウエットスーツのカタログに記載されている内容になりますが
サーファーの体温変化をカリフォルニア州立大学サンマルコス校で研究を行い、身体の部位ごとの熱の損失量とサーファーのパフォーマンスの関係について調べられています。
注目したいのは、下半身の表面温度が１℃下がると筋肉のパフォーマンスが50％近く下がってしまうという研究結果が出ています。
冷たい海水に長時間浸かるサーファーにとって、冷え対策はとても重要です。

ウエットスーツの修理で多いのが股下と脇周辺の浸水です。

ご紹介した3年使っても浸水のない僕のスキンタイプのセミドライスーツは使い方に注意してる事があり、ウエットスーツを着た状態でムリなストレッチをしない様にしています。
サーフィン用のウエットスーツは、パドリングやライディング時に快適な動きが出来る様にデザインされていて、ストレッチを行うときの強い引っ張りに対応してはデザインされていません。

上の写真の様なお相撲さんがシコをふむポーズや両足を広げた開脚運動などは股下の接合部には強いストレスが掛かり浸水の原因にもなります。
お友達がこのポーズをしていたら股部分を見てみてください、接合部分は限界まで伸ばされてしまっているのが判ります。
こちらも、脇周辺のパーツは200%以上伸ばされてしまい、縫い合わせの糸目は大きく広がってしまい、浸水の原因を作ってしまっています。

サーフィン用ウエットスーツは、いくつかのパーツを専用のボンドと糸を使って接合して出来上がっていますので、強い引っ張りには限界があります。

運動前に柔軟体操で体を解すのはとても大切ですが、ウエットスーツを着た状態で続けるのは浸水を早める元になってしまいます。
海に来れない日はご自宅で十分なストレッチを行い、サーフィン前は筋肉を温め刺激を与える動的ストレッチを行った方が運動性アップとウエットスーツ保護につながります。