年齢と向き合うサーフボード-2
南西の風が吹く火曜日。
波のサイズはコシハラ、海水は暖かくウエットスーツはタッパー〜ベスト。
今朝は名作のネックビアードラウンドテールでサーフィン。
昭和39年生まれ、53歳の佐古さん。
4年前に初めて来店していただき、同じ歳ということもあり一緒にバリに行ったり、お酒の席をご一緒する現在の関係です。
20歳でサーフィンを始めた佐古さん。
その後、32歳から37歳まではサーフィンをお休み、37歳の時に下の写真一番左の6’3″を中古で購入してサーフィンを再開。
途中左から2番目の6’9″のファンボードを中古で手に入れ、49歳までお一人でサーフィンを続けていたのが、佐古さんが来店されるまでのサーフィンの経歴です。
49歳の時にウエットスーツのご注文で初めて来店していただき、長年続けているサーフィンの伸び悩みを相談され、すぐにプライベートのレッスンをスタート。
その時の佐古さんのサーフィンの状態は、
波を追いかけずに目の前に来た波にだけ刺し乗り、デッキを顎で押しフルバタ足で目線はボトムに一直線。
佐古さんの一番の悩みは、波のショルダーに出れず、フェイスを見れた事がない事。
自己流の時間が長く、修正部分が多くある状態、まずお願いしたのが20年以上前のボードを、性能が向上して完成度の高い現代の物に変えてもらう事。
サーフボードは10年前の物と現在販売されている物を比べてそんなに変わらないのでは、と思われる方も多いと思いますが、7年ぐらい前からシェイプマシンを使った製造技術が向上し、5年前には完成度の高い、滑り出しが速く、どなたでも扱いやすいボードが登場しています。
昔の6’4″よりも現在の5’7″の方が軽い力で滑り出し、スピード性能も比較にならない向上をし、ボードの当たりハズレは無くなり、サイズの合っているボードを信頼して、ご自身のスキルアップに専念する事が出来るのが現代のサーフボードです。
大きめのニューフライヤーを手に入れた佐古さんに最初アドバイスしたのが、パドリングのフォーム、次にピークの位置、そして目線。
ほとんどの方がライディングを良くしたいと思っているのが普通ですが、ライディングをスムースに上達させるには、助走となるパドリングの回数と距離がとても重要になります。
パドリングでの助走が出来る様になり、スムースなテイクオフからフェイスに出れる回数が増えて来た佐古さんが次に上達の為に準備したのは、6’1″のシングルフィン。
一枚のフィンがセンターにあるだけのシングルフィン。
トライフィンで普通にパドリングしていた人も、シングルフィンにすると、ボードは左右に揺れてしまい、なかなか進む事が出来なくなってしまうのがシングルフィン。
パドリングからしっかりと教えてくれる先生となってくれるのがシングルフィンの良い部分です。
フェイスに出れる様になって来た佐古さんの次の課題は、軸足加重を行いスムースなターンで次のセクションに繋げる事。
シングルフィンを使い始めは思い通りにならず苦戦していた佐古さんも、一年後には変化とシングルフィンの効果が出始め、正確なピークからスムースなテイクオフ、重心移動を行いターンからのロングライディングが現在は多く見られる様になっています。
この写真は昨年末に撮れた佐古さんのライディングです。
ここまで上達していただければ、もう安心です。
波に乗るたびに楽しく上達していただけると思います。
四年前までフェイスを走る事が出来なかった週末サーファーの佐古さん、コツコツと基本をやり直し、目標としていたスムースなロングライディングが出来る様になり、次なる目標はリップアクションにトライの上達している53歳です。
佐古さんが選ばれたニューフライヤーとシングルフィンは、どちらもオーバーフローの大き目ですが、ドルフィンスルーで沖に向かえる事が出来るので、無駄な体力を使わずに50過ぎの体をテイクオフとライディングに集中させられる点が重要です。
現在のサーフボードは完成度高く、大きすぎず小さすぎず、レベルやいつも行くポイントの波質に合わせたボード選びをしていただければ、年齢を問わずサーフィンを楽しく上達させてくれます。
シングルフィンを使い二年経ち、ご自身も上達を自覚しサーフィンが楽しくなっているのは明らかな現在、次にオススメするサーフボードは決まっています。
浮力を4〜5リットル下げ、さらに沢山の波に乗れスピードが出る、トライフィン、クワッド、ツイン、様々なフィンセッティングが可能なサーフィンの幅を広げて楽しませてくれるサーフボードです。
Gimmick – Visitor
ギミックの新しいフィッシュモデルであるビジター。
様々なサーフポイントを訪れ、フィンセットを変える事で波質の変化に合わせて1本のサーフボーで楽しめるVisitorモデル。
レトロフィッシュではなく、あえて現代風フィッシュのアウトラインに最新のロッカーシステムを組み合わせ、乗りやすさと扱いやすさを追求したモデルになっています。
レベルや体重に合わせレングスと容積の調整を行いますので、ぜひ相談してください。